春来たりて。のメイキングもどき

春来たりて。のツイッターで上げていたメイキングもどきです。絵を描く時の私なりのやり方や思想を書いていきます。ちょっと口調が偉そうになってしまいました、すみません。

他のメイキング↓
ダルマ式絵描きのイロハ①(プロローグ編)
ダルマ式絵描きのイロハ②(体の描き方編)
ダルマ式絵描きのイロハ③(背景の描き方編)

①構想

「春らしい絵が描きたいな~」と思いたち、灌仏会に因んだ絵を描くことを思いつく。藤・菊・桜は自分的に好きな花なので盛り込みたいと考える。
(ここらへんはいい加減ですみません。絵の構想については言語化するのが難しいので、また後日、改めて語りたいと思います)

②下書き

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デリータ社のネオピコボード(A4サイズ)にBの鉛筆で下書き。藤や桜、稚児行列の写真をネットで検索して見まくり、イメージを膨らませる。

ただ後でペン入れがあるので下書きの段階ではギチギチに絵を固めすぎないようにする。固めすぎると、ペン入れした後に下書きとのギャップが生じて「コレジャナイ」感を抱いてしまう。

絵の作業工程の「下書き・ペン入れ・色塗り」をぶつ切りに考えるのではなく、一連の流れとして捉える。料理で例えると「材料切る・炒める・味付け」かな。材料を切る時に完璧を求めすぎると(全て均一な大きさで揃えたいとか)、手際が悪くなるし後の作業がしんどくなるので、ほどほどに留めておく。

③ペン入れ

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マクソン コミックインク セピアでペン入れ。付けペンはゼブラのGペン。ペン入れも、後に色塗りが待っているので完成させすぎないようにする。また、耐水性インクで描いても水彩で水をドバドバかけると滲んでくるので、あまり塗りつぶさないようにする。

④色塗り

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ホルベイン社のカラーインクと、ぺんてるの水彩絵の具を使用。

薄い色(白・黄・肌色)から濃い色(紺・茶・黒)の順番で塗っていく。今回は黄緑色の茎の部分から。先に水のみを含ませた筆先で、塗りたい部分をなぞる(あまり水たまり状態にしない)。その後、インクを用紙にたらすと色が滲みながら広がっていく。

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同じように紫色のインクを滲ませていく。そのインクが乾かないうちに、青色のインクを足していく。

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肌色の部分。向かって右側から光が当たっている絵を描きたいので、「顔、光、影」とか適当な言葉で検索してそれっぽい画像を見まくって参考にする。この時も肌や桜など、部分的なところにばかりこだわりすぎないようにする。

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今回は髪の毛を緑色で塗りたかった。春の柔らかさを表現したいので、色を枠線いっぱいに塗るのではなく、中心に向かっては濃く、外側に向かっては薄くなるように塗る。稚児行列の服の模様も、画像検索して見まくってイメージを掴む。

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菊花を塗る。これも右側から光が当たっているイメージなので、右側だけわざと色を塗らないようにする。

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瞳は藤色を取り込んで紫色を薄く塗る。この時、全体図を見てメリハリがあまりないことに気づく。春のぼんやりしたイメージで描いていきたかったが、ぼんやりしすぎた印象になってしまった。とりあえず色が決まっているところを先に塗ってまた考えることにする。

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顔色が悪いので、人間らしい温かみを感じてもらえるように、オレンジを足す。パレットの上で「肌色」に「橙」と「赤」を少しずつ足していくと色が作りやすい。

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口紅は絶対に塗りたかったので、「赤」と「桃色」と「肌色」と「白」を足して色を作る。

ここに来て、千代の瞳をどうしようか迷っていたが、やはり黒色にすることに決める。パイロットハイテックCの0.25mmで輪郭を縁取る。

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目だけが黒色なので、かなり浮く。Dr.マーチン ペンホワイトを水彩絵の具用の細い筆で取り、少しずつぼかしていく。

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ついでに、他のとこにもホワイトを入れていく。ホワイトを入れると、光が溢れている印象になる。

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完成です。長々とお疲れ様でした。灌仏会の記事についてはこちら↓
春来たりて。

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ダルマ式絵描きのイロハ①(プロローグ編)
ダルマ式絵描きのイロハ②(体の描き方編)
ダルマ式絵描きのイロハ③(背景の描き方編)

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